東大阪市みんなでトライする手話言語推進条例について

以下の文章は、東大阪市役所ホームページから抜粋したものです。

  • 手話は、日本語を手の動きで置き換えたものではなく、独立した一つの言語です。そして、手話を必要とする人(ろう者)が社会で自立して、自分らしく生活していくために、必要不可欠なものです。しかし、かつて学校教育の場では、手話は禁止され、聴覚障害の子どもが通うろう学校でも、口の形をまねて声を出す口話法による教育が中心で、手話を使う人はさまざまな偏見や差別の対象となり、社会に出て、人とコミュニケーションをとったり、必要な情報を得ることができず、孤独で不自由な暮らしをしなければなりませんでした。
  • 1960年代から、手話に関する研究が進められ、次第に手話がひとつの言語として認められるようになりました。スウェーデンで手話が公用語となったことを契機に、複数の国で手話が言語として扱われるようになり、そうした国際的な流れの中で、平成18年に国連で採択された「障害者の権利に関する条約」において、手話が「言語」として定義され、また日本が条約の締結に向けて国内法の整備を進める中、平成23年8月に改正された「障害者基本法」においても、「言語」には「手話を含む」と明記されました。

 

  • 本市では、昭和49年から手話通訳員を福祉事務所に設置し、また市民を対象とした手話教室の開催をきっかけに、手話サークルが結成され、ろう者と市民の間で手話による会話が可能な場が誕生しました。昭和58年からは手話通訳者登録派遣制度がスタートし、聴覚障害者へのさらなる支援を行ってきました。

 

  • しかし、手話は言語であるという認識や、ろう者への理解が十分に広まっているとは言えず、ろう者が手話を通じて自由にコミュニケーションを図ったり、自分らしく生きられる社会の実現には至っていません。そのため、すべての市民が手話や「ろう者」に対する理解を深めるとともに、障害の有無に関わらず、共に支えあいながら安心して暮らせる東大阪市を目指して、東大阪市みんなでトライする手話言語推進条例を制定しました。